神楽ちづると八咫鏡:封印を守る巫女
三種の神器の一族の中で、つい見落とされがちな一族がいる。だがオロチ編の物語の要となるのは、八咫鏡を持つ神楽(八鏡)家なのだ。
八鏡家と八咫鏡
1800年前のオロチ封印のとき、八鏡家は「封印の守護」を担い、目立たず静かに暮らしてきた。その力は八咫鏡を核とし、幻術と制圧を得意とする。神楽流古武術と呼ばれる。
神楽ちづる:最後の守護者
八鏡家が現代に伝えた代表が、神楽ちづるだ。見た目は沈着で物静か、人当たりも穏やかだが、その骨の髄には一族の使命——オロチの封印を再び破らせないこと——が染み込んでいる。ちづるには双子の姉・神楽万亀がいて、二人で封印を守ってきた。
ところが『KOF96』の物語の前、姉の万亀はオロチ四天王の筆頭・ゲーニッツに殺される。姉を失ったちづるは、一人で一族の使命を背負うことを余儀なくされ、オロチ編で最も胸を打つキャラクターの一人となった。
KOF96の迷局
頼れる仲間を探し、三種の神器の一族を再び集めるため、ちづるは96年に拳皇大会を開催する。しかしゲーニッツは既に暗躍していた。神楽の力を操り、「偽の草薙京」と「偽の八神庵」を作り出して大会をかく乱し、三つの家を引き離そうとしたのだ。真の草薙京と八神庵が迷局を見破り、ちづると「三種の神器チーム」を組んでゲーニッツに立ち向かう。
鏡の力の戦い方
神楽ちづるの戦闘スタイルは、オロチ編の剛の路線とはまるで異なる。彼女の神楽流古武術は「幻影」で名高く、技は真偽の見分けがつかない分身を作り出す。代表技は「三籟の布陣」。この「巧みで力を破る」戦い方は、八咫鏡の「知恵」の象徴に相応しい——三種の神器の中で最も優雅で、最も捕まえにくい一人だ。
守護者にして証人
オロチ編で、ちづるは封印の守護者であると同時に物語の証人でもある。草薙京と八神庵の千年の憎しみを見届け、二人の宿敵が最後にオロチ編のために手を組む瞬間も見届けた。彼女がいることで、三種の神器の一族は冷たい設定ではなく、血の通った宿命として立ち上がる。